受験者,合格者,合格率の推移
はじめに
一般社団法人 電気技術者試験センターの Web ページに公開されている第二種 電気工事士の試験実施状況の推移より,学科試験受験者と学科試験合格者の推移をグラフ化した。
受験者の推移
2011年度(平成23年度)以降の第二種電気工事士 学科試験の受験者数の推移を示す。
受験者数は,上期 7 ~ 8 万人程度,下期 2 ~ 4 万人程度である。受験者は,上期に多い傾向が続いている。
年度毎の受験者数は,2013年度以降,10 万人以上となっている。第二種電気工事士試験は,年齢や学歴に関係なく,誰でも受験可能であることから,今後も一定数の受験者数で推移していくものと予想される。
新型コロナウィルス感染症拡大防止のため,2020年度(令和2年度)上期の学科試験は中止となった影響か,2021年度は2011年度以降,最多の受験者数(上期と下期を合わせて 156,554 名)となった。
CBT 方式と筆記方式の受験者数
令和5年度 上期より学科試験は CBT 方式と筆記方式で行われている。CBT 方式と筆記方式の受験者数を次表に示す。なお,CBT 方式と筆記方式の受験者数は示されているが,合格者数は示されていない。
年度 | 期 | CBT 方式 | 筆記方式 |
---|---|---|---|
令和5年度 | 上期 | 8,221 人 | 62,193 人 |
令和5年度 | 下期 | 8,980 人 | 54,631 人 |
合格者の推移
2011年度(平成23年度)以降の第二種電気工事士 学科試験の合格者数の推移を示す。
合格者は,上期 4 ~ 5 万人程度,下期 1 ~ 2 万人程度である。合格者も,上期に多い傾向が続いている。
年度毎の合格者数は,6 ~ 7 万人程度であったが,2019年度と2022年度の合格者数は 8 万人,2021年度の合格者は 9 万人を超えている。
新型コロナウィルス感染症拡大防止のため,2020年度(令和2年度)上期の学科試験は中止となった。その影響か,2021年度は2011年度以降,最多の合格者数(上期と下期を合わせて 92,640 名)となった。
合格率の推移
2011年度(平成23年度)以降の第二種電気工事士 学科試験の合格率の推移を示す。学科試験の合格率は,学科試験の合格者数を学科試験の受験者数で除したものである。
合格率は 60 % 前後で推移している。第二種電気工事士の学科試験は,試験時間 120 分の中で 50 問をマークシート(四肢択一方式)で回答し,合格基準は 60 点(50 問中 30 問に正解すればよい)であることから,合格することは容易いと考えられる。
試験方法 | マークシート |
---|---|
試験時間 | 120 分(2 時間) |
問題数(配点) | 50 問(各 2 点) |
合格基準 | 約 60 点 |
第二種電気工事士の合格率は,他の資格試験(電気主任技術者やエネルギー管理士 等)に比べて高く,難易度はそれほど高くないと言える。
(参考)地区別受験者・合格者
令和2年度 第二種電気工事士 下期 学科試験
令和2年度 第二種電気工事士 下期 学科試験における地区別の受験者,合格者,合格率を示す。地区別の合格率は北陸が 66.3 % で最も高く,沖縄が 49.0 % で最も低く,平均は 62.1 % であった。