平成の大横綱は誰か?昭和の大横綱と幕内・横綱通算成績を比較
1. はじめに
Introduction
幕内最高優勝回数,連勝記録,勝率が際立って高い横綱[1]は大横綱(だいよこづな)と呼ばれている。特に元号が昭和,平成の頃に活躍した横綱はそれぞれ,昭和の大横綱,平成の大横綱と呼ばれている。
一般的に,江戸時代の大横綱は谷風[2],明治時代の大横綱は初代梅ケ谷[3],大正時代の大横綱は太刀山[4],栃木山[5]を指すことが多い。
そして,昭和の大横綱といえば,双葉山[6],大鵬[7],北の湖[8],千代の富士[9]の 4 人を指すことが妥当と考えられる。
一方,平成の大横綱は,第 65 代横綱・貴乃花が活躍し始めた頃,昭和の大横綱と比較する形で生まれた。平成が終わってしまった今日,平成の大横綱について改めて考える。
そもそも,大横綱についての明確な基準や定義がないため,平成の横綱の幕内における成績,横綱としての成績を,昭和の大横綱の成績と比較することで,平成の大横綱候補の選定しようと,本稿では試みた。
その結果,貴乃花,朝青龍,白鵬の成績は,昭和の大横綱に匹敵する成績であることがわかった。特に,白鵬の成績は,昭和の大横綱を凌駕するものであった。
時代 | 大横綱 |
---|---|
江戸 | 谷風 |
明治 | 梅ケ谷 |
大正 | 太刀山,栃木山 |
昭和 | 双葉山,大鵬,北の湖,千代の富士 |
平成 | 貴乃花,朝青龍,白鵬 |
令和 | N/A |
- 横綱(よこづな)は,大相撲の力士の格付け(番付)における最高位の称号である。語源的には,横綱だけが腰に締めることを許されている白麻製の綱の名称に由来する。現行制度では横綱に降格はなく,現役引退によってのみその地位から降りる。一口に横綱と言っても頂点を極めた 72 人(初代 明石 志賀之助 から第72代 稀勢の里 寛まで)には,それぞれの綱の色がある。
- 第4代横綱 谷風 梶之介(2代)は,江戸時代に活躍し,大相撲屈指の強豪とされる。また,力量・人格の面において,後の横綱の規範とされたが現役中に死去した。生涯成績は258勝14敗16分16預5無112休。
- 第15代横綱 琴ヶ谷 藤太郎(初代)は,明治前期の角界の第一人者であり,相撲市場でも特筆される存在となっている。幕内戦歴は,116勝6敗18分2預78休。
- 第22代横綱 太刀山 峯右エ門は,全勝を 5 度記録し,後に双葉山に更新されるまで全勝最多記録保持者であった。幕内戦歴は,195勝27敗10分5預73休。
- 第27代横綱 栃木山 守也は,横綱在位中の勝率は .935 であり,栃木山以降,横綱での最終勝率 9 割を超えた者は出ておらず,この安定感をもって近代最強力士に推す意見も多い。幕内戦歴は,166勝23敗7分4預24休。
- 第35代横綱 双葉山 定次は,相撲の記録が残る1757年以降で最長の69連勝をはじめ,不滅の足跡を残しており,「大横綱」と称される。幕内戦歴は276勝68敗1分33休。
- 第48代横綱 大鵬 幸喜は,幕内最高優勝32回,最多連勝記録45連勝を誇る。第47代横綱 柏戸 剛と競い合い,「柏鵬時代」と言われる黄金時代を築いた。幕内戦歴は,746勝144敗136休。
- 第55代横綱 北の湖 敏満は,21歳2ヶ月の若さで横綱に昇進(史上最年少)。「憎らしいほど強い横綱」とも称される。幕内戦歴は,804勝247敗107休。
- 第58代横綱 千代の富士 貢は,前人未到の通算1,000勝を初めて突破し(最終的に通算1,045勝),幕内最高優勝は31回を数える。大相撲で初となる「国民栄誉賞」を授与された。幕内戦歴は,807勝253敗144休。
目次
Web アンケート
平成の大横綱は誰なのか,一番強いと思う平成の横綱は誰なのか,Web アンケートを実施している。Web アンケートの結果は,「アンケート結果~平成の大横綱~」にまとめている。
2. 平成の横綱の定義
Definition of Grand champion sumo wrestler in Heisei
まず,平成の大横綱候補を選定するにあたり,平成の横綱を定義する。本稿において平成の横綱は,年号が平成であるときに横綱に昇進した力士とした。つまり,平成の横綱は,第 63 代横綱・旭富士から第 72 代横綱・稀勢の里が該当する[1]。表 1 に,平成の横綱 10 名の横綱在位期間,身長および体重を示す。
令和3年9月場所後,第69代横綱・白鵬が引退したことにより,平成の横綱は全員,現役を退いた。
代 | 四股名 | 在位 | 身長 [cm] | 体重 [kg] | |
---|---|---|---|---|---|
63 | 旭富士 正也 | Asahifuji Seiya | 平成2年9月~平成4年1月 | 189 | 143 |
64 | 曙 太郎 | Akebono Taro | 平成5年3月~平成13年1月 | 203 | 233 |
65 | 貴乃花 光司 | Takanohana Koji | 平成7年1月~平成15年1月 | 184 | 149 |
66 | 若乃花 勝 | Wakanohana Masaru | 平成10年7月~平成12年3月 | 180 | 134 |
67 | 武蔵丸 光洋 | Musashimaru Koyo | 平成11年7月~平成15年11月 | 192 | 237 |
68 | 朝青龍 明徳 | Asashoryu Akinori | 平成15年3月~平成22年1月 | 184 | 145 |
69 | 白鵬 翔 | Hakuho Sho | 平成19年7月~令和3年9月 | 192 | 158 |
70 | 日馬富士 公平 | Harumafuji Kohei | 平成24年11月~平成29年11月 | 186 | 137 |
71 | 鶴竜 力三郎 | Kakuryu Rikizaburo | 平成25年5月~ 令和3年3月 | 186 | 157 |
72 | 稀勢の里 寛 | Kisenosato Hiroshi | 平成29年3月~平成31年1月 | 188 | 177 |
- 昭和から平成の時代にかけて活躍した第 58 代横綱 千代の富士,第 61 代横綱 北勝海,第 62 代横綱 大乃国は,平成の横綱として扱わない。
3. 幕内通算成績の比較
Comparison of performance in the elite makuuchi division
平成の横綱 10 名の幕内通算成績(勝ち星,勝率,優勝回数)を比較する。比較のため,昭和の大横綱である大鵬,北の湖,千代の富士の幕内通算成績を合わせて記載する。
(1) 幕内通算勝ち星
Wins in the elite makuuchi division
平成の横綱と昭和の大横綱の幕内通算勝ち星を比較したグラフを図 1 に示す。幕内通算勝ち星では,白鵬は 1,089 勝(史上唯一 1,000 勝超)であり[1],昭和の大横綱である北の湖や千代の富士よりも 200 勝以上多い。白鵬以外の平成の横綱で,700 勝超を達成しているのは,貴乃花,武蔵丸,日馬富士,稀勢の里の 4 名である。また,昭和の大横綱の大鵬は 700 勝超,北の湖,千代の富士においては 800 勝超となっている。
- 白鵬の幕内通算勝ち星 1,093 勝に次ぐのは,879 勝の魁皇(元・大関)である。
(2) 幕内通算勝率
Winning percentage in the elite makuuchi division
平成の横綱と昭和の大横綱の幕内通算勝率を図 2 に示す。白鵬の勝率は,平成の横綱で唯一 8 割を超える 0.846 である。白鵬の勝率に続くのは,0.796 の朝青龍,0.764 の貴乃花である。昭和の大横綱のうち,大鵬の勝率は 0.838 であり,勝率 8 割を超えているが,北の湖の勝率 0.765 や千代の富士の勝率 0.761 は,勝率 7 割 6 分を超えるにとどまる。幕内通算勝率 7 割 6 分以上が一つの大横綱の指標と考えられる。
なお,勝率 7 割 6 分は,1 場所 15 日制では 11.4 勝の勝ち星となる。横綱昇進前の幕内成績を含めても,1 場所平均 11.4 勝というのは,大横綱たる証であろう。
なお,昭和の大横綱である双葉山の幕内戦歴は 276勝68敗1分33休であり,幕内通算勝率は 0.802 である。
(3) 幕内通算優勝回数
Number of championships in the elite makuuchi division
平成の横綱と昭和の大横綱の幕内通算優勝回数を図 3 に示す。平成の横綱の優勝回数は,白鵬の 45 回(歴代最多)を筆頭に,朝青龍 25 回(歴代 4 位)),貴乃花 22 回(歴代 6 位)と続いている。昭和の大横綱の優勝回数は,大鵬 32 回(歴代 2 位),千代の富士 31 回(歴代 3 位),北の湖 24 回(歴代 5 位)である。優勝 20 回を超えているのは,6 名の力士だけであり,優勝回数 20 回超は大横綱の有力な指標といえる。
4. 横綱通算成績の比較
Comparison of performance in the yokoduna rank
平成の横綱 10 名の横綱昇進後の成績を比較する。幕内通算成績を比較したときと同様に,昭和の大横綱である大鵬,北の湖,千代の富士の横綱通算成績を合わせて記載する。
(1) 横綱通算勝ち星
Performance in the yokoduna rank
平成の横綱と昭和の大横綱の横綱通算勝ち星を図 4 に示す。白鵬の横綱通算勝ち星 899 勝は,昭和の大横綱を含めて,他の横綱を圧倒している。昭和の大横綱である大鵬は 622 勝,北の湖は 670 勝,千代の富士は 625 勝であり,いずれも横綱通算で 600 勝以上を上げている。一方,白鵬を除く平成の横綱で,400 勝を超えるのは,曙(432 勝),貴乃花(429 勝),朝青龍(463 勝)の 3 横綱である。白鵬以外の平成の横綱は,昭和の大横綱の成績に比べると,横綱通算勝ち星は,やや見劣りする。
(2) 横綱通算勝率
Winning Percentage in the yokoduna rank
平成の横綱と昭和の大横綱の横綱通算勝率を図 5 に示す。平成の横綱のうち貴乃花(0.813),朝青龍(0.836),白鵬(0.875)の三人のみが横綱通算勝率 8 割を超えている。横綱通算勝率 8 割は,横綱昇進後,場所平均 12 勝以上していることを意味し,当然,昭和の大横綱である大鵬(0.858),北の湖(0.811),千代の富士(0.848)で,横綱通算勝利 8 割を超えている。
さらに,昭和の大横綱と平成の横綱の中で, 横綱通算勝率 0.850 を超えているのは大鵬と白鵬の二人だけである。
なお,昭和の大横綱である双葉山の横綱通算成績は,180勝24敗22休であり,大鵬(0.858)や白鵬(0.875)を上回る横綱通算勝率 0.882 となっている。
(3) 幕内通算成績と横綱通算成績の比較結果
平成の横綱と昭和の大横綱の幕内通算成績,横綱通算成績を比較したところ,貴乃花,朝青龍,白鵬は,昭和の大横綱に匹敵し,平成の大横綱と呼ぶにふさわしい成績であった。本稿では以降,貴乃花,朝青龍,白鵬を平成の大横綱として記載する。
大横綱 | 横綱在位数(在位期間) | 横綱戦歴 | 優勝回数 | 主な記録 |
---|---|---|---|---|
第35代 双葉山 | 17 場所(1938年春~45年秋) | 180勝24敗22休 | 12 回 | 昭和以降 1 位の 69 連勝 |
第48代 大鵬 | 58 場所(1961年九~71年夏) | 622勝103敗136休 | 32 回 | 歴代 2 位の優勝回数 |
第55代 北の湖 | 63 場所(1974年秋~85年初) | 670勝156敗107休 | 24 回 | 歴代 2 位の年間最多勝 7 回 |
第58代 千代の富士 | 59 場所(1981年秋~91年夏) | 625勝112敗137休 | 31 回 | 昭和以降歴代 3 位の 53 連勝 |
第65代 貴乃花 | 49 場所(1995年初~2003年初) | 429勝99敗201休 | 22 回 | 19歳5か月で最年少優勝 |
第68代 朝青龍 | 42 場所(2003年春~10年初) | 463勝91敗76休 | 25 回 | 歴代4位の優勝回数 |
第69代 白鵬 | 84 場所(2007年名~21年秋) | 899勝129敗232休 | 45 回 | 歴代最多の優勝回数他 |
(参考)横綱通算休場率
平成の横綱と昭和の大横綱の通算休場率を示す(赤線は平均値)。横綱在位時の休場率が高いのは,稀勢の里(0.574),鶴竜(0.372),若乃花(0.365)である。白鵬の横綱在位時の休場率は 0.174 であり,昭和の大横綱である大鵬(0.158),北の湖(0.115),千代の富士(0.157)を上回っているが,平成の横綱の中では,朝青龍(0.121),日馬富士(0.157)に次いで低い。
5. 幕内優勝回数と年齢の関係
Relation between the maku-uchi victory number of times and the age
平成の大横綱である貴乃花,朝青龍,白鵬の年齢(横軸)と幕内優勝回数(縦軸)の関係を図 6 に示す。比較のため,昭和の大横綱である大鵬,北の湖,千代の富士の幕内優勝回数と年齢の関係を合わせて示す。
貴乃花は 19 歳 5 か月で最年少優勝を果たすなど, 18 回目の優勝までは,大鵬を上回る歴代最速のペースで優勝を重ねていた。曙や武蔵丸といったハワイ出身の大型力士がいた時代において,このペースは信じがたいものである。当時,貴乃花が大鵬の幕内優勝回数を超えるのは,時間の問題と言われていたほどだ。しかし,貴乃花の現役の晩年は怪我や病気の影響で,優勝 20 回以降は,優勝ペースが落ち,最終的な優勝回数は歴代 6 位の 22 回にとどまっている。
朝青龍の優勝回数は歴代 4 位の 25 回である。平成 16 年九州場所から平成 17 年九州場所において史上初の 7 連覇を達成している。現役引退直前の場所においても優勝しており,体力や気力の限界で引退したわけではなく,もし体力と気力の限界まで現役を続けることができたならば,さらに優勝回数を積み重ねていたと考えられる。
白鵬も平成 22 年春場所から平成 23 年夏場所まで八百長問題により中止となった場所を除き, 7 連覇している。幕内優勝回数が 30 回を超える頃から,やや優勝ペースは落ちてきたが,それでも着実に優勝回数を伸ばしており,大鵬の 32 回を遥かに超え,歴代最多の 45 回である。2021年七月場所には,6 場所連続休場明けにもかかわらず,全勝優勝を果たした。このとき白鵬は 36 歳であり,千代の富士が最後に優勝した年齢を上回っている。
6. 幕内通算勝ち星と年齢の関係
Relation between a maku-uchi sum total win and the age
平成の大横綱である貴乃花,朝青龍,白鵬の年齢(横軸)と幕内通算勝ち星(縦軸)の関係を図 7 に示す。比較のため,昭和の大横綱である大鵬,北の湖,千代の富士の幕内通算勝ち星と年齢の関係を合わせて示す。
貴乃花は,史上最年少の 17 歳 8 ヶ月で幕内に昇進し,史上最速のペースで幕内通算勝ち星を積み重ねていたことがわかる。しかし,現役の晩年は怪我や病気の影響で休場を重ね,勝ち星を伸ばすことができなかった。
朝青龍は,平成の大横綱の中で,幕内に昇進した年齢が最も高いため,貴乃花,白鵬と比べると,年齢に対する勝星が低くなっている。しかし,勝星のペースは貴乃花,白鵬に勝るとも劣らないものであり,体力と気力の限界まで現役を続けることができたのならば,貴乃花の幕内通算勝ち星を上回っていた可能性は高い。
白鵬は,貴乃花よりも幕内に昇進した年齢はわずかに高いものの,順調に勝ち星を伸ばしている。特に平成 21 年,平成 22 年は年間 86 勝という大記録(歴代最多)も樹立している。また,平成 22 年には 63 連勝[1]も記録している。白鵬の勝ち星を伸ばすペースは大鵬,北の湖をも上回る。さらに,平成 29 年名古屋場所において,史上最多の通算勝ち星となり,最後の出場となった令和3年名古屋場所で全勝優勝を果たし,幕内通算勝ち星は 1,093 勝(歴代最多)となった。
- 白鵬の 63 連勝は,双葉山の 69 連勝に次ぐ歴代 2 位の記録(昭和以降)である。
7. 結論
Conclusion
貴乃花,朝青龍,白鵬は,平成の大横綱と呼ぶにふさわしい成績である。その中で誰が一番か決めるべく,幕内優勝回数,幕内通算勝ち星について,年齢との関係を比較したところ,白鵬の成績は,貴乃花,朝青龍,そして昭和の大横綱の成績さえも圧倒している。
平成 No. 1 横綱 白鵬 翔
白鵬は朝青龍引退以降,一人横綱として順調に記録を伸ばしてきた。平成 27 年初場所で,不滅の記録と言われた大鵬の優勝回数 32 回を超え,さらに優勝回数を伸ばしている。もはや,白鵬は平成の大横綱という括りではなく,長い相撲の歴史を通しても,最強の横綱と言える。よって,本稿において平成 No. 1 の横綱とした。
白鵬の記録アラカルトを次表に示す。白鵬は,5 つのギネス世界記録(Guinness World Records)に認定されている。(2021年12月3日,日本相撲協会が発表)
記録 | 歴代1位 | 歴代2位 | 備考 |
---|---|---|---|
通算勝ち星 | 白鵬 1,187 勝 | 魁皇 1,047 勝 | Most matches won in a professional sumo career | ギネス世界記録 |
幕内勝ち星 | 白鵬 1,093 勝 | 魁皇 879 勝 | Most sumo top division wins | ギネス世界記録 |
横綱での勝ち星 | 白鵬 899 勝 | 北の湖 670 勝 | |
幕内在位 | 魁皇 107 場所 | 白鵬 103 場所 | |
横綱在位 | 白鵬 84 場所 | 北の湖 63 場所 | Longest reigning yokozuna (sumo) | ギネス世界記録 |
横綱出場 | 白鵬 1,019 回 | 北の湖 818 回 | |
横綱連続出場 | 白鵬 722 回 | 北の湖 653 回 | |
優勝 | 白鵬 45 回 | 大鵬 32 回 | Most top division sumo championship wins | ギネス世界記録 |
15 戦全勝優勝 | 白鵬 16 回 | 大鵬 8 回 | Most undefeated top division sumo championship wins | ギネス世界記録 |
連続優勝 | 白鵬,朝青龍 7 回 | - | |
年間最多勝 | 白鵬 10 回 | 北の湖 7 回 | |
幕内連続勝ち越し ※ | 白鵬 51 場所 | 北の湖 50 場所 | |
連続勝ち越し ※ | 武蔵丸 55 場所 | 白鵬 51 場所 | |
連続 2 桁勝利 | 白鵬 51 場所 | 北の湖 37 場所 | |
年間勝利記録 | 白鵬 86 勝 | 朝青龍 84 勝 | |
連勝 ※ | 双葉山 69 連勝 | 白鵬 63 連勝 |
平成 No. 2 横綱 貴乃花 光司
3人の中で最も早いペースで幕内優勝回数,幕内通算勝ち星を積み重ねてきており,貴乃花は晩年の怪我や病気がなければ,最高の記録を打ち立てていた可能性がある。また,貴乃花の現役時代は,曙,武蔵丸といったハワイ出身力士がいた時代であり,これだけの成績を残せたのは非常に立派であり,そのことを評価し,平成 No. 2 横綱とした。
平成 No. 3 横綱 朝青龍 明徳
朝青龍は気力,体力のある中での引退を余儀なくされたわけで,現役を続けていれば,さらに記録を伸ばせた可能性も十分ある。朝青龍が横綱となってから早々に武蔵丸が引退して,白鵬が横綱となるまで一人横綱として君臨していた。ライバル不在の中の記録で,評価は必ずしも高いとは言えず,平成 No. 3 の横綱とする。ただし,幕内 7 回連続優勝など様々な記録を打ち立てたのは,大横綱と呼ぶにふさわしい存在であると思われる。