平成18年度 第二種 電気主任技術者二次試験 電力・管理

2022年11月5日更新

目次

  1. 水車の型式と水車発電機の回転数
  2. 移動用変電設備
  3. 並行して設置された送電線と通信線
  4. 連系点に流れるループ電流
  5. 三つの電力系統の連系
  6. 受変電設備における地絡保護

問1 水車の型式と水車発電機の回転数

  1. 比速度についての説明せよ。
  2. 水車発電機の回転数を高くとる場合の長所と短所を述べよ。
  3. 比速度の限界値で求めた極数が 8.6 と算出された場合,経済性も考慮して採用する極数は 8,9,10 のいずれとするべきか,極数を答えてその理由を述べよ。
  1. 水車の比速度とは,その水車と相似な水車を仮想して,1 [m] の落差のもとで相似な状態で運転させ,1 [kW] の出力を発生するようにしたときの,その仮想水車の回転速度をいう。水車の比速度を $N_\text{s}$ [m·kW] は,$P$ を水車出力 [kW],$H$ を有効落差 [m],$N$ を回転速度 [min-1] とすれば,次式で表される。 \[ N_{s}=N\frac{P^{1/2}}{H^{5/4}} \]
  2. 水車発電機の回転数を高くとる場合の長所と短所

    長所

    • 回転子磁極数を少なくすることができるため,水車および水車発電機を小型・軽量化することができる。
    • 発電機建屋を小さくでき,クレーンも小型化できる。
    • 価格も安価となる。

    短所

    • 遠心力による回転子の強度,特に磁極取付部分,磁極コイル支え部の強度が問題となる。
    • キャビテーションが発生しやすくなり,壊食の問題が生じる。
    • 各水車には最適効率となる回転数があるため,水車の効率が低下する。
  3. 比速度の限界値で求めた極数が 8.6 の場合,経済性を考慮して採用する極数は,比速度の限界値を超えない範囲で極数を決定することである。したがって,8.6 の直近の大きな数(偶数)の 10 極を採用する。

問2 移動用変電設備

配電用変電所の設備更新工事又は緊急対応などに活用されている移動用変電設備(66 [kV] / 6 [kV] 又は77 [kV] / 6 [kV])に関して,次の事項について簡潔に述べよ。

  1. 所要機能
  2. 設備概要

所要機能

事故時や既設の変電所の増設工事用に使用する目的の,機動性,汎用性を持つ変電設備である。

設備概要

  • 移動用変圧器
  • 移動用キュービクル
  • 移動用ケーブル
  • 開閉設備

問3 並行して設置された送電線と通信線

準備中

問4 連系点に流れるループ電流

準備中

問5 三つの電力系統の連系

準備中

問6 受変電設備における地絡保護

地絡検出方式として,変流器(CT)の残留回路を利用する場合の,CT の選定に当たって留意すべき点を二つ挙げよ。

  • CT の特性を同一とすること。CT 特性が同一でない場合は,三相合成電流の誤差分として残留電流が通常状態でも流れることになり,継電器の誤作動を招くおそれがある。
  • CT の変流比が大きくなる(300/5 以上)場合,必要に応じて三次巻線付 CT の使用を検討する。CT の変流比が大きい場合の残留回路利用は,継電器入力が小さくなるためである。
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