平成20年度 第二種 電気主任技術者二次試験 電力・管理

2022年10月19日更新

目次

  1. フランシス水車発電機の負荷遮断
  2. 電力系統の安定化対策
  3. 単相変圧器内部の高低圧混触事故
  4. 架空送電線の電線のたるみ
  5. 純揚水発電所
  6. LNG を燃料としたコンバインドサイクル発電

問1 フランシス水車発電機の負荷遮断

準備中

問2 電力系統の安定化対策

準備中

問3 単相変圧器内部の高低圧混触事故

準備中

問4 架空送電線の電線のたるみ

架空送電線は,電線のたるみを適切にとる必要がある。電線のたるみに及ぼす要因や考慮すべき以下の事項について述べよ。

  • 電線のたるみ
  • 電線荷重
  • 電線の伸び

電線のたるみ

電線のたるみは近似的には,電線の単位長さ当たりの荷重に比例し,径間二乗に比例する。また,張力反比例する。

電線荷重

電線にかかる荷重は,夏季においては送電線の自重によるものと風圧荷重を考慮する。冬季においてはこれらに加えて氷雪荷重,氷雪が付着したときの風圧荷重を考慮する。

電線の伸び

電線は温度によって伸びるため,たるみが大きくなる夏季において最低地上高を確保する必要がある。夏季におけるたるみを小さく選びすぎると冬季の張力が大きくなって断線の恐れが生じる。

問5 純揚水発電所

準備中

問6 LNG を燃料としたコンバインドサイクル発電

LNG を燃料としたコンバインドサイクル発電(排熱回収方式)がミドル・ベース電源としても採用されている理由について,運用特性,経済特性,環境特性からみた特徴を述べよ。

運用特性

一般の汽力発電では,系統負荷の増加・減少に対応した運用のための負荷上昇・下降速度及び細かい負荷変化に対応して応動するための追随性(変化幅と変化速度)は,高温部の熱応力及び燃料系統・蒸気系統などの速応性・安定性から制約を受ける。

LNG コンバインドサイクル発電では,燃焼ガスが持っているエネルギーの高温領域にガスタービンを利用し,その排熱を熱源とする蒸気タービンの組み合わせで構成されていることから,一般の汽力発電の熱効率向上を目指した高温化に伴う熱的制約を克服し,大幅な出力調整が可能となり,電力需要の変動にも迅速に対応することができる

また,一般の汽力発電では,温度・圧力などが所定の条件に達するまで時間がかかること,ボイラやタービンにかかる熱応力が過大とならないように制御しつつ,出力を変化させる必要があるなどの理由から機動停止に相当の時間を要する。

一方,LNG コンバインドサイクル発電では,ガスタービンを使用した単機出力の小さい設備で構成されているため,一般の汽力発電に比べて,短時間での機動停止が可能で機動性が高い

経済特性

発電設備の構成は,単機出力の小さい設備で構成されており,系統負荷に応じて出力の増減を運転台数の増減で行うようにしていることから,広い出力範囲にわたり熱効率の低下が小さく,単機の定格出力と同等の高い熱効率が得られるため,ベース領域のみならずミドル領域での経済性に優位性を有している。

環境特性

LNG コンバインドサイクル発電は,従来の火力発電に比べて熱効率が高く,キロワット時当たりの燃料消費量が少ないので,燃料時に地球温暖化の原因となる CO2 排出量が少ない。また,酸性雨の原因となる硫黄酸化物を排出しない。

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