その他の危険物
2022年12月11日更新
第 1 類危険物 酸化性固体
酸化性固体とは、固体(液体(1 気圧において、温度 20 度で液状であるもの又は温度 20 度を超え 40 度以下の間において液状となるものをいう。以下同じ。)又は気体(1 気圧において、温度 20 度で気体状であるものをいう。)以外のものをいう。以下同じ。)であつて、酸化力の潜在的な危険性を判断するための政令で定める試験において政令で定める性状を示すもの又は衝撃に対する敏感性を判断するための政令で定める試験において政令で定める性状を示すものであることをいう。
性質
- 自身は不燃性であるが,酸素を大量に含んでおり,分解等によって酸素を大量に放出する。そのため,可燃物と混ぜて熱や衝撃を加えると,酸素供給体となり,激しい燃焼を起こす。
- 常温で固体であり,ほとんどが無色の結晶や白色の粉末である。
- 潮解性をもつものがあり,木材や紙などにしみ込んで乾燥したものには爆発の危険性がある。
消火方法
- おもに,水,強化剤,泡消火剤による冷却消火が有効。
- 水と反応して酸素を生じるもの(過酸化ナトリウムなど)には,粉末消火剤や乾燥砂による窒息消火を行う。
第 2 類危険物 可燃性固体
可燃性固体とは、固体であつて、火炎による着火の危険性を判断するための政令で定める試験において政令で定める性状を示すもの又は引火の危険性を判断するための政令で定める試験において引火性を示すものであることをいう。
性質
- 比較的低温で引火しやすい。
- 酸化されやすく,燃焼速度が速い性質がある。
- 硫黄などのように,燃焼すると有害ガスを発生するものがある。
消火方法
- 一般に冷却消火が有効。
- 水と反応する物質は乾燥砂で,引火性固体は泡消火剤などで窒息消火を行う。
第3類危険物 自然発火性物質及び禁水性物質
自然発火性物質及び禁水性物質とは、固体又は液体であつて、空気中での発火の危険性を判断するための政令で定める試験において政令で定める性状を示すもの又は水と接触して発火し、若しくは可燃性ガスを発生する危険性を判断するための政令で定める試験において政令で定める性状を示すものであることをいう。
性質
- 自然発火性物質は,空気に触れると自然発火する。
- 禁水性物質は,水に触れると発火や可燃性ガスを発生する。
- 常温で固体の物質と,液体の物質がある。
- ほとんどが自然発火性と禁水性の両方の性質をもつ。
- 黄りんは空気中で自然発火し,有毒ガスを発生するため,水中保存する。
消火方法
- 炭酸水素塩類等を用いた粉末消化剤や,乾燥砂による窒息消火を行う。
第5類危険物 自己反応性物質
自己反応性物質とは、固体又は液体であつて、爆発の危険性を判断するための政令で定める試験において政令で定める性状を示すもの又は加熱分解の激しさを判断するための政令で定める試験において政令で定める性状を示すものであることをいう。
性質
- 酸素を含んでいる可燃性の物質で,加熱などによる分解反応によって,発熱,発火,爆発を起こす。
- 常温で固体の物質と,液体の物質がある。
消火方法
- 大量の水による冷却消火が有効。
第6類危険物 酸化性液体
酸化性液体とは、液体であつて、酸化力の潜在的な危険性を判断するための政令で定める試験において政令で定める性状を示すものであることをいう。
性質
- 多量の酸素を含み,他の物質を強く酸化させる性質をもつ液体で,自身は不燃性であるが,有機物や可燃物と混ぜると激しい燃焼を起こす。
- 水と激しく反応し,熱を発するものがある。
- 腐食性があるため,触れると皮膚をおかし,蒸気は有毒である。
消火方法
- 燃焼物に応じた消火方法で消火する。