科目Ⅳ:電力応用 平成19年度

問題14 電気化学-選択問題

アルミニウム

原子量は,アルミニウムが27,酸素が16,炭素が12とし,ファラデー定数は27A·h/molとする。

アルミニウムは軽金属の代表としてアルミサッシなどの構造材を始め幅広い用途で利用されている。アルミニウムは溶融塩を電解質とする約1000°Cの電気分解で製造される。この製造に用いられる反応式は次のとおりである。

2Al2O3+3C→4Al+3CO2

この反応に関与する電子数は,アルミニウム1原子当たり3個である。

この反応において,アノードで消費される物質は炭素である。

アルミニウム1kgのモル数は3.7×10¹[mol]である。

アルミニウム1kgを製造するのに必要な理論電気量は3.0×10³[A·h]である。

この反応の電流効率が85%であるとき,アルミニウム1kgを製造するのに必要な実際の電気量は3.5×10³[A·h]である。

アルミニウム1kgのモル数は,1モルが27gであることから,
1000/27=37.03[mol]

二次電池の活物質

表 実用化されている二次電池の活物質
種類 正極活物質 負極活物質
充電状態 放電状態 充電状態 放電状態
鉛蓄電池 PbO2 PbSO4 Pb PbSO4
ニッケル・カドミウム電池 NiOOH Ni(OH)2 Cd Cd(OH)2
ニッケル・水素(化物)電池 NiOOH Ni(OH)2 MH M
鉛蓄電池の放電反応
負極:Pb+SO4--2e-→PbSO4
正極:PbO2+4H++SO42-+2e-→PbSO4+H2O
全反応:Pb+2H2SO4+PbO2→2PbSO4+2H2O
ニッケル・カドミウム電池の放電反応
負極:Cd+2OH--2e-→Cd(OH)2
正極:2NiOOH+2H2O+2e-→2Ni(OH)2+2OH-
全反応:Cd+2NiOOH+2H2O→Cd(OH)2+2Ni(OH)2
ニッケル・水素(化物)電池の放電反応
負極:MH+OH--e-→M+H2O
正極:NiOOH+H2O+e-→Ni(OH)2+OH-
全反応:MH+NiOOH+H2O→M+Ni(OH)2
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