科目Ⅳ:電力応用 平成24年度

問題14 電気化学-選択問題

亜鉛

亜鉛の原子量は65.4とし,ファラデー定数は96500C/molとする。

亜鉛は電気化学的に活性な金属の一つであり,アルカリを用いた乾電池では負極の活物質として用いられている。

亜鉛は酸化亜鉛を硫酸水溶液に溶解させて,電気分解により作り出すことができる。硫酸水溶液は電気化学システムにおける電解質の役目を担っており,ここで,電気が流れるときの担体はイオンである。硫酸水溶液中では,亜鉛は2価のイオンとなっており,電気分解により金属となって析出する。この電気分解プロセスにおいて生成する亜鉛の物質量はファラデーの法則に従い,外部回路を流れる電気量に比例する。いま,965000Cの電荷が流れたとき,電流効率を100%とすると,生成する亜鉛は3.27×10²[g]である。

生成する亜鉛は,

327[g]

一次電池と二次電池

充電と放電を繰り返すことができる電池を二次電池,また,再度充電状態に戻せない電池を一次電池と呼ぶ。

充電と放電を繰り返すことができる電池に分類される実用電池の代表的なものについて,充電する際の電解液中の挙動に注目すると次のようになる。

  1. 鉛蓄電池では電解液中の水が消費される。
  2. ニッケル・カドミウム電池では電解液中に水が生成する。
  3. リチウムイオン電池では電解液中の変化が起こらない。
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