平成27年度 秋期 午前 Ⅱ 問題の解答と解説

2022年3月26日作成,2022年4月16日更新

試験時間は 10:50 ~ 11:30(40 分)である。

問1 IT 投資マネジメント

IT 投資マネジメントを,プロジェクト単位での最適化を目的とする個別プロジェクトマネジメントと企業レベルの最適化を目的とする戦略マネジメントの二つに分類した場合,戦略マネジメントでの実施項目はどれか。

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【答え】

問2 TCO

TCO の算定に当たって,適切なものはどれか。

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【答え】

システムを利用することによって,利用部門が時間を浪費することが予想されれば,その時間費用は埋没原価となるので,それも TCO の一部として考慮しなければならない。

問3 業務プロセスの改善活動

物流業務において,10 % の物流コストの削減の目標を立てて,図のような業務プロセスの改善活動を実施している。図中の c に相当する活動はどれか。

業務プロセスの改善活動

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【答え】

問4 システム化計画の立案

共通フレームによれば,システム化計画の立案において,システム化機能を整理し,情報と処理の流れを明確にするために実施する作業はどれか。

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【答え】

共通フレームの企画プロセスの「システム化計画の立案」というアクティビティの中に「システム化機能の整理とシステム方式の策定」というタスクが定義されている。そこには,「業務モデルの作成によって作成された業務モデルから対象とした業務機能を支援するシステム化機能を整理し,開発内容と優先順位を明らかにする。この機能について情報と処理の流れを記述する」と記載されている。

アは「要件定義プロセス」,イは「運用プロセス」,エは「システム開発プロセス」で実施する作業である。

問5 NPV

IT 投資案件 X の 5 年間の投資効果を NPV で評価する場合の算出式はどれか。

IT 投資案件 X (割引率:2.5 %)
0 1 2 3 4 5
キャッシュイン 100 90 80 60 50
キャッシュアウト 200

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【答え】

問6 アンゾフの成長マトリクス

アンゾフの成長マトリクスを説明したものはどれか。

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【答え】

ビジネスフレームワークの一つであるアンゾフの成長マトリクスは,経営学者の H・イゴール・アンゾフ(H. Igor Ansoff)が提唱したもので,縦軸に「市場」,横軸に「製品」をとり,それぞれに「既存」「新規」の 2 区分を設け,4 象限(市場浸透,製品開発,市場開拓,多角化)のマトリクスとしたものである。事業が成長・発展できる経営戦略を検討するために適したフレームワークである。

表 アンゾフの成長マトリクス
既存製品 新規製品
既存市場 市場浸透 製品開発
新規市場 市場開拓 多角化

問7 バリューチェーン

バリューチェーンは,付加価値を生み出す事業活動を五つの主活動と四つの支援活動に分類する。支援活動に該当するものはどれか。

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【答え】

バリューチェーン分析は,業務を「購買物流」「製造」「出荷物流」「販売・マーケティング」「サービス」という 5 つの主活動と,「調達」「技術開発」「人事・労務管理」「全般管理」の 4 つの支援活動に分類し,製品の付加価値がどの部分(機能)で生み出されているかを分析する手法である。

イ,ウ,エは主活動に該当する。

問8 分析手法

観測データを類似性によって集団や群に分類し,その特徴となる要因を分析する手法はどれか。

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【答え】

クラスタ(cluster)は,ブドウなどの房を指す言葉で,データ分析ではデータの「群や集団」を意味する。クラスタ分析は,類似性を測る基準を設定し,データ群をクラスタに分類する分析法である。

指数平滑法は,時系列データに重み付けを行って移動平均を算出する加重平均法の一つ。最新データの重みを大きくして傾向を予測する。

デルファイ法は,アンケート調査の集計結果を示したうえで,同じアンケートを繰り返し行い,意見の集約を図る手法。

モンテカルロ法は,乱数を用いたシミュレーションを繰り返して,近似解を求める計算手法である。

問9 消費者市場のセグメンテーション変数

消費者市場のセグメンテーション変数のうち,心理的変数はどれか。

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【答え】

問10 バイラルマーケティング

バイラルマーケティングを説明したものはどれか。

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【答え】

バイラルマーケティングは,SNS などによる拡散など「人から人に伝わる」ことを利用するマーケティング手法である。販売サイトなどでよく見かける「この商品を SNS で友達に紹介する」機能は,バイラルマーケティングの典型例といえる。

なお,バイラル(viral)とは,話題や概念がウイルス(virus)のように広まっていく様子を表現する言葉である。

アはアフェリエイトマーケティング,イはワンツーワンマーケティング,ウはセグメントマーケティングの説明である。

問11 マーケットバスケット分析

マーケットバスケット分析を説明したものはどれか。

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【答え】

マーケットバスケット分析は,POS データや電子商取引の販売データなどを分析し,一緒に購入される商品の組合せを見つける探索的分析方法である。通常,顧客ごとに週単位,月単位で集計した販売データをもとに購入商品の組合せを分析する。

イ,ウは商圏分析,エは ABC 分析の説明である。

問12 顧客生涯価値の見積り

一人の顧客に関する顧客生涯価値の見積りで留意すべきことはどれか。

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【答え】

問13 PEST 分析による戦略策定

企業が実施するマクロ環境分析のうち,PEST 分析によって戦略を策定している事例はどれか。

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【答え】

PEST 分析は,主に経営戦略や海外戦略等の策定,マーケティングを行う際に使用し,自社を取り巻くマクロ環境(外部環境)が,現在または将来にどのような影響を与えるか,把握・予測するためのもの手法でである。Politics(政治),Economy(経済),Society(社会),Technology(技術)という 4 つの視点から分析することから,それぞれの頭文字をとり PEST という。

アは購買行動の事例,イはアンゾフの成長マトリクスのうち「製品開発戦略」の事例,ウはアンゾフの成長マトリクスのうち「市場拡大戦略」の事例である。

問14 知識創造プロセス(SECI モデル)

知識創造プロセス(SECI モデル)において,表出化に該当するものはどれか。

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【答え】

ナレッジマネジメントとは,個人のもつ暗黙知を形式知に変換することにより知識の共有化を図り,より高いレベルの知識を生み出すという考え方である。フレームワークとして SECI モデルがあり,① 共同化(Socialization),② 表出化(Externalization),③ 結合化(Combination),④ 内面化(Internalization)の 4 段階のプロセスが定義されている。

表 SECI モデル
プロセス 説明
共同化
Socialization
組織内の個人,小グループで暗黙知の共有化や,新たな暗黙知を創造すること。 OJT などを通して個人のノウハウを伝達する。
表出化
Externalization
組織内の個人,小グループが有する暗黙知を形式知として明示化すること。 会社のもつノウハウをマニュアル化する。
結合化(連結化)
Combination
明示化した形式知を組み合わせ,それを基に新たな知識を創造すること マニュアルを組み合わせて新マニュアルを作成する。
内面化
Internalization
新たに創造された知識を組織に広め,新たな暗黙知として習得すること。 マニュアルに記載された方法を実践し,習得する。
(出典)平成25年度 秋期 IT ストラテジスト試験 午前2 問17
SECI モデル
図 SECI モデル

問15 企業と大学との共同研究

企業と大学との共同研究に関する記述として,適切なものはどれか。

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【答え】

問16 ebXML

ebXML を説明したものはどれか。

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【答え】

ebXML (electronic business XML) とは,電子商取引で環境の異なった相手とも円滑にやり取りができるように,XML に電子商取引のルールを付加したものである。XML (Extensible Markup Language) は,目的に応じたマークアップ言語作成のための仕様である。

アは「SOAP (Simple Object Access Protocol)」,イは「UDDI (Universal Description Discovery and Integration)」,エは「WSDL (Web Service Description Language)」の説明である。

問17 インプレッション保証型広告

インターネットにおける広告形態のうち,インプレッション保証型広告の説明はどれか。

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【答え】

インプレッション保証型広告とは,契約した表示回数(インプレッション)に達するまで掲載を続けるインターネット広告である。

アは「リスティング広告(検索連動型広告)」,イは「アフェリエイト広告(成功報酬型広告)」,エは「期間保障型広告」の説明である。

問18 ロングテールの考え方

e-ビジネス分野で提唱されているロングテールの考え方を説明したものはどれか。

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【答え】

一般の商品の ABC 分析などで売上高の多い順に商品を並べて売上高のグラフを作成すると,グラフの右端は売上の少ない数多くの商品が並ぶ形状となる。このような概念をロングテールという。この部分に位置する商品は,一般の店舗では「死に筋商品」として店舗に並べられないことが多い。しかし,店舗を持たない e-ビジネスの分野では,それらロングテールの商品を低コストで多品種取り揃えることができるので,一つひとつの商品は少量販売であっても,合わせると大きな売上を得ることが期待できる。

イは「収穫逓増の法則」,ウは「80 対 20 の法則やパレートの法則」,エは「ネットワーク外部性」の考え方の説明である。

問19 リーダシップ

リーダシップを "タスク志向" と "人間関係志向" の強弱で四つの型に分類し,部下の成熟度によって,有効なリーダシップの型が変化するとしたものはどれか。

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問20 売上高,変動費,固定費,営業利益

A 社と B 社の比較表から分かる,A 社の特徴はどれか。

単位 億円
A 社 B 社
売上高 1,000 1,000
変動費 500 800
固定費 400 100
営業利益 100 100

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【答え】

売上高と費用との関係を下図に示す。A 社の売上高の増加が大きな利益に結び付きやすいことがわかる。また,A 社の損益分岐点は 800 億円,B 社の損益分岐点は 500 億円である。

売上と費用との関係
図 売上と費用との関係
単位 億円
A 社 B 社
売上高 1,000 1,000
変動費 500 800
固定費 400 100
営業利益 100 100
限界利益率 0.5 0.2
損益分岐点 800 500
限界利益率 = (売上高 - 変動費) / 売上高
損益分岐点 = 固定費 / 売上高

問21 EVA(経済的付加価値)

EVA(経済的付加価値)の算出方法を説明したものはどれか。

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【答え】

EVA(経済的付加価値)は,米スターン・スチュアート社が提唱した業績指標で,税引後利益から資本費用(投資額 × 資本コスト)を減算した額を表す。資本コストは,負債コストと株主資本コストを合わせたものである。

株主や債権者からの資本費用を減算することで,企業が創出した付加価値を示している。

アは IRR(Internal Rate of Return : 内部収益率法),イは ROIC(Return On Invested Capital : 投下資本利益率),ウは回収期間法(Payback Period Method)の説明である。

問22 連結の対象となる子会社の範囲を決定する基準

我が国における,連結の対象となる子会社の範囲を決定する基準はどれか。

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【答え】

問23 磁気媒体での国税関係帳簿保存

国税関係帳簿を磁気媒体で保存する場合,法律で規定されているものはどれか。

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【答え】

国税関係帳簿を磁気媒体で保存する場合,あらかじめ所轄の税務署長の承認を受けることが必要となる,と法律で規定されている。

電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律 第4条 国税関係帳簿書類の電磁的記録による保存等

保存義務者は,国税関係帳簿の全部又は一部について,自己が最初の記録段階から一貫して電子計算機を使用して作成する場合であって,納税地等の所轄税務署長(財務省令で定める場合にあっては,納税地等の所轄税関長。以下「所轄税務署長等」という。)の承認を受けたときは,財務省令で定めるところにより,当該承認を受けた国税関係帳簿に係る電磁的記録の備付け及び保存をもって当該承認を受けた国税関係帳簿の備付け及び保存に代えることができる。

以下,省略

問24 JIS Q 22301:2013

JIS Q 22301:2013 が要求事項を規定している対象はどれか。

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【答え】

問25 メールサーバ(SMTP サーバ)の不正利用防止

メールサーバ(SMTP サーバ)の不正利用を防止するために,メールサーバにおいて行う設定はどれか。

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【答え】

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