平成17年度 第二種 電気主任技術者二次試験 電力・管理

2022年11月5日更新

目次

  1. 自流式発電所
  2. 変圧器の輸送,据付作業における品質確保
  3. 架空送電線で発生する抵抗損とコロナ損
  4. V 結線接続された 2 台の配電用変圧器
  5. 特別高圧架空電線路による電磁誘導障害
  6. 増分燃料費(等増分燃料費法)

問1 自流式発電所

準備中

問2 変圧器の輸送,据付作業における品質確保

大容量変圧器の輸送,現地据付作業における品質確保に必要な管理項目について,絶縁物の吸湿防止,異物混入防止,過大な衝撃防止等の観点から5項目以上挙げ,その内容を説明せよ。

  1. 変圧器輸送時は変圧器のブッシング保護の観点から,輸送車両にはタコグラフを取り付けて,工場から据付箇所までの輸送時における速度や加速度を管理して,過大な衝撃を防止する。
  2. 据付作業準備時は天候によって作業の可否を決めるとともに,湿度および風速を管理する。また,粉じん計で,じんあいを管理する。
  3. 本体据付時は防じん室や防じんカバーを設けて異物混入を防ぐ。また変圧器本体内で作業を行う作業員は,非導電性の作業服,靴,防止を着用する。
  4. ガス絶縁変圧器本体への SF6 ガス封入時は,吸着剤を事前に封入するとともに,ガス封入後,ガス圧が定格値であることを確認する。また,SF6 ガスの水分測定を行い,水分量が管理値以内であることを確認する。
  5. 油入変圧器の絶縁油の注入は,変圧器を事前に乾燥させた上で,絶縁油の真空脱気注油を行う。また,絶縁油の水分,ガス分析を行い,管理値以内であることを確認する。

問3 架空送電線で発生する抵抗損とコロナ損

架空送電線で発生する主要な損失を二つ挙げ,その内容と対策を簡潔に説明せよ。

抵抗損

送電線の抵抗 $r$ [Ω] に電流 $I$ [A] が流れるとジュール熱 $rI^2$ が発生し,抵抗損が発生する。抵抗および電流の低減が対策の基本であり,具体的な対策は以下のとおり。

  • 送電線の電線の太線化による導体抵抗の低減
  • 送電電圧を高くすることによる線路電流の低減
  • 並列回線数増加による線路電流の低減

コロナ損

コロナが発生すると,有効電力損失が生じる。コロナ臨界電圧を上げる対策は以下のとおり。

  • 外径の大きい鋼心アルミより線(ACSR;Alumium Cables Steel Reinforced)などを用いる。
  • 電線を多導体化する。
  • がいし装置の金具はできるだけ突起物をなくして丸みを持たせた構造として,シールドリングなどを用いたコロナシールドを行う。
  • がいし連の重量加減を行って,電線とがいし連系の固有振動数をコロナ放電による振動数である1~3[Hz]から遠ざける。

問4 V 結線接続された 2 台の配電用変圧器

準備中

問5 特別高圧架空電線路による電磁誘導障害

特別高圧架空電線路による電磁誘導障害について,次の問に答えよ。

  1. 電磁誘導作用により通信線に誘起される電圧の種類を二つ挙げ,それぞれの発生原理と通信設備側への影響について,簡潔に説明せよ。
  2. 電磁誘導障害の防止対策(通信設備側での対策を除く)について,簡潔に説明せよ。ただし,特別架空電線路は低抵抗接地系とする。

電磁誘導作用により通信線に誘起される電圧

  • 異常時誘導電圧:送電線の地絡事故や断線事故などにより流れる零相電流によって生じる電圧であり,送電線と通信線の相互インダクタンスによって発生する誘導電圧。
  • 常時誘導電圧:常時負荷電流の負平衡,送電線と通信線の不整による相互インダクタンスのアンバランスによって生じる誘導電圧。

電磁誘導障害の送電線側での防止対策

  • 架空地線で故障電流を分流させ,起誘導電流を小さくする。
  • 送電線の保護継電器で故障を瞬時に除去する。
  • 送電線をねん架して,不平衡を防止する。
  • 負荷のバランスを図る。

問6 増分燃料費(等増分燃料費法)

準備中

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