科目Ⅲ:電気設備及び機器 平成20年度

問題7 工場配電

四つの配電方式について線路の配電損失

準備中

送電端電圧

三相3線式配電線路の末端に1800kW,力率80%(遅れ)の平衡三相負荷が接続されている。この負荷端電圧を6400Vに保つ場合,送電端電圧は6576[V]である。なお,配電線1線あたりの線路インピーダンスは0.4+j0.3[Ω]とする。

送電端電圧Vsは,

Vs

需要率と不等率

図に示すように,工場の負荷がA群及びB群に分かれており,A群は総設備容量1500kW,需要率70%で,B群は総設備容量1000kW,需要率60%である。また,A群,B群の力率は負荷の大きさにかかわらず,いずれも遅れ80%一定である。

A群の最大需要電力PA1050[kW]であり,A群の最大無効電力QA788[kW]である。一方,B群の最大需要電力PB600[kW]であり,B群の最大無効電力QBも同様に計算できる。よって,A群,B群の間の,負荷の不等率が1.4であるとき,両群を総合した最大需要電力P1179[kW]となり,この最大需要電力Pの発生時の力率を100%にするために必要となるコンデンサ容量QC884[kvar]となる。

また,このとき,図のようにコンデンサを設置することにより,変圧器の二次電流は変化し,設置前の二次電流Iと設置後の二次電流I'の大きさの比は

I
となる。ただし,コンデンサを設置することにより,負荷に掛かる電圧は変わらないものとする。

需要率,不等率は次式で定義される。

(需要率)=(最大需要電力)/(負荷設備容量)
(不等率)=(各負荷の最大需要電力の和)/(総合最大電力)

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