科目Ⅳ:電力応用 平成22年度

問題15 照明-選択問題

照明の省エネルギー

照明の省エネルギーの方法としては,効率の高い光源を選定し,使用環境に適した照明器具を使用することが基本であるが,点滅や調光によって照明の状態を調整することで一層の省エネルギー効果を上げることができる。また,人工光源に加え昼光を積極的に取り入れるような照明設計も効果的である。

代表的な照明制御には,昼光の取り入れに伴う室の照度を検出し,これが適正レベルになるように人工光源を制御する方法がある。また,光源の光束維持率の変化,及び照明器具や部屋の汚れに起因する照明率の変化などによる照度変化を補償する制御方法もある。さらに,室内が無人状態のときには,人感センサで検出し制御することも可能である。

LED光源

図のように,縦寸法aが0.9m,横寸法bが1.3mで,透過率τが64%である電飾看板用の乳白色アクリル板があり,その後方にバックライト用のLED光源が9行13列(個数nが117)で等間隔に設置されている。LED光源1個当たりの光束Φが115lmであり,LED光源全体の光束が照明率Uで均等に乳白色アクリル板に入射している。ここで,照明率Uは73%とする。

  1. 乳白色アクリル板に入射する全光束Φiは式nΦU/100で求められ,その値は9.82×10³[lm/m²]である。
  2. 乳白色アクリル板に何も描かれていない場合,乳白色アクリル板表面から発散する全光束Φoは式τΦi/100で求められ,その値は6.29×10³[lm/m²]である。
  3. 乳白色アクリル板表面の光束発散度Mは式Φo/a/bで求められ,その値は5.37×10³[lm/m²]である。
  4. 乳白色アクリル板が均等拡散性の場合,乳白色アクリル板表面の輝度Lは式M/πで求められ,その値は1.71×10³[cd/m²]である。
  5. 乳白色アクリル板と鉛直な方向の光度I0は式abLで求められ,その値は2.00×10³[cd]である。
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