平成22年度 秋期 午前 Ⅱ 問題の解答と解説

2022年4月3日作成,2022年4月16日更新

試験時間は 10:50 ~ 11:30(40 分)である。

問1 情報システムの全体計画立案

情報システムの全体計画立案時に業務をモデル化する目的はどれか。

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【答え】

問2 システム管理基準

"システム管理基準" によれば,"全体最適化" に含まれる作業はどれか。

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【答え】

問3 業務プロセスの改善活動

物流業務において,10 % の物流コストの削減の目標を立てて,図のような業務プロセスの改善活動を実施している。図中の b に相当する活動はどれか。

業務プロセス

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【答え】

問4 共通フレーム 2007

共通フレーム 2007 によれば,企画プロセスのシステム化計画の立案において定義するものはどれか。

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【答え】

問5 E-R モデル

情報システムの全体計画立案のために E-R モデルを用いて全社のデータモデルを作成する手順はどれか。

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【答え】

問6 NPV

IT 投資案件 X において,投資効果を NPV で評価する場合の算出式はどれか。

案件 X(割引率 : 2.5 %)
年数 0 1 2 3 4 5
キャッシュイン 100 90 80 60 50
キャッシュアウト 200

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【答え】

問7 アンゾフの成長マトリクス

アンゾフの成長マトリクスを説明したものはどれか。

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【答え】

ビジネスフレームワークの一つであるアンゾフの成長マトリクスは,経営学者の H・イゴール・アンゾフ(H. Igor Ansoff)が提唱したもので,縦軸に「市場」,横軸に「製品」をとり,それぞれに「既存」「新規」の 2 区分を設け,4 象限(市場浸透,製品開発,市場開拓,多角化)のマトリクスとしたものである。事業が成長・発展できる経営戦略を検討するために適したフレームワークである。

表 アンゾフの成長マトリクス
既存製品 新規製品
既存市場 市場浸透 製品開発
新規市場 市場開拓 多角化

問8 バリューチェーン

バリューチェーンは,付加価値を生み出す事業活動を五つの主活動と四つの支援活動に分類する。支援活動に該当するものはどれか。

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【答え】

バリューチェーン分析は,業務を「購買物流」「製造」「出荷物流」「販売・マーケティング」「サービス」という 5 つの主活動と,「調達」「技術開発」「人事・労務管理」「全般管理」の 4 つの支援活動に分類し,製品の付加価値がどの部分(機能)で生み出されているかを分析する手法である。

イ,ウ,エは主活動に該当する。

問9 事業戦略

事業戦略のうち,収穫戦略に該当するものはどれか。

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【答え】

収穫戦略は,PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)において,収穫事業に対して適用される戦略である。PPM では,市場成長率と市場占有率の二つの要因によって,各事業の市場における位置付けの評価を行い,各事業に対して自社の最適な経営資源の配分計画を立案する。収穫事業とは,複数の事業の中で市場成長率が低く,市場占有率の高い事業を指す。収益率が高いわりに新たなる大きな投資を必要としない安定期にある事業が該当する。収穫事業に対しては,大きな投資は控え,改善投資やコスト低減を目的とした投資に限定し,キャッシュフローの最大化を図る考え方が採用される。

問10 マーケットバスケット分析

マーケットバスケット分析を説明したものはどれか。

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【答え】

マーケットバスケット分析は,POS データや電子商取引の販売データなどを分析し,一緒に購入される商品の組合せを見つける探索的分析方法である。通常,顧客ごとに週単位,月単位で集計した販売データをもとに購入商品の組合せを分析する。

イ,ウは商圏分析,エは ABC 分析の説明である。

問11 推移確率行列

市場で競合する二つの銘柄 A,B 間の推移確率行列は,表のとおりである。例えば,市場 A を購入した人が次回に B を購入する確率は,20 % である。A と B の市場シェアが,それぞれ 50 % であるとき,全員が 2 回購入した後の市場シェアはどうなるか。

次回
A B
今回 A 0.8 0.2
B 0.4 0.6

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【答え】

問12 計画的陳腐化

計画的陳腐化を説明したものはどれか。

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【答え】

計画的陳腐化は,まだ十分に使える製品に対して意図的に新製品を投入することで,旧製品を陳腐化させ,新製品への買換えを促す手法である。

イはプロダクトライフサイクルにおける衰退期,ウは低価格戦略,エはノーブランド戦略の説明である。

問13 ワントゥワンマーケティング

ワントゥワンマーケティングを説明したものはどれか。

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【答え】

問14 SFA

SFA を説明したものはどれか。

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問15 IVR

コールセンタシステムにおける IVR を説明したものはどれか。

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【答え】

問16 知識創造プロセス(SECI モデル)

知識創造プロセス(SECI モデル)において,表出化に該当するものはどれか。

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【答え】

ナレッジマネジメントとは,個人のもつ暗黙知を形式知に変換することにより知識の共有化を図り,より高いレベルの知識を生み出すという考え方である。フレームワークとして SECI モデルがあり,① 共同化(Socialization),② 表出化(Externalization),③ 結合化(Combination),④ 内面化(Internalization)の 4 段階のプロセスが定義されている。

表 SECI モデル
プロセス 説明
共同化
Socialization
組織内の個人,小グループで暗黙知の共有化や,新たな暗黙知を創造すること。 OJT などを通して個人のノウハウを伝達する。
表出化
Externalization
組織内の個人,小グループが有する暗黙知を形式知として明示化すること。 会社のもつノウハウをマニュアル化する。
結合化(連結化)
Combination
明示化した形式知を組み合わせ,それを基に新たな知識を創造すること マニュアルを組み合わせて新マニュアルを作成する。
内面化
Internalization
新たに創造された知識を組織に広め,新たな暗黙知として習得すること。 マニュアルに記載された方法を実践し,習得する。
(出典)平成25年度 秋期 IT ストラテジスト試験 午前2 問17
SECI モデル
図 SECI モデル

問17 TLO (Technology Licensing Organization) 法

TLO (Technology Licensing Organization) 法に基づき,承認又は認定された事業者の役割として,適切なものはどれか。

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【答え】

大学や高等専門学校等における研究成果を特許化し,それを民間事業者に技術移転する法人のことである。大学等における技術に関する研究成果の民間事業者への移転の促進に関する法律(通称,TLO法)に基づいて,承認・運用が行われており,2019 年現在 34 機関が承認されている。

TLO 法に基づき,承認又は認定された事業者の役割は,大学の研究成果の特許化及び企業への技術移転の支援を行い,産学の仲介役を果たすことである。

TLO
図 TLO

問18 3PL (3rd Party Logstics)

3PL (3rd Party Logstics) を説明したものはどれか。

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【答え】

3PL とは,原料の調達から倉庫までの保管,出荷まで,物流にかかわる一切を外部の物流業者に委託する形態である。"3rd Party" は,メーカを "1st Party",小売を "2nd Party" と位置付けたときの物流を指している。また,"Logistics" は物流を一元的,効率的に管理することを意味している。

アは「SCM (Supply Chain Management)」,イは「ロジスティクス」,エは「EMS(Electronics Manufacturing Service : 電子機器製造サービス)」の説明である。

問19 TOC (Theory of Constraints)

TOC (Theory of Constraints) の特徴はどれか。

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【答え】

TOC は,一覧の製造工程におけるボトルネックに着目し,これを改善することで「利益の最大化」を実現する手法である。ボトルネックの原因を制約(constraints)とすることから,制約の理論(Theory Of Constraints)と呼ばれる。

TOC では,金を儲けることは以下の 3 つであると規定している。

  1. スループットを増大する。
  2. 在庫(原材料,仕掛,製品など)や投資を低減する。
  3. 業務費用(資材費以外の総経費,直接人件費も含む)を低減する。

問20 所要数量

図は,製品 A の構成部品を示している。この製品 A を 10 個生産する場合,部品 C の手配数量は何個になるか。ここで,括弧内の数字は上位部品 1 個当たりの所要数量であり,部品 C の在庫は 5 個とする。

製品 A の構成部品

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問21 SRI (Socially Responsible Investment)

SRI (Socially Responsible Investment) を説明したものはどれか。

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【答え】

問22 管理図法

システム運用中に発生している各種トラブルの現象を図るための対策を立案している。トラブルを誘発する要因ごとに改善可能な課題がある。同じ時間やコストを掛けるなら,要員を層別し,より重要なものから手掛けていくことにしたい。この場合の分析に適している管理図法はどれか。

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【答え】

問23 良品判定

ある外注部品が不良品である確率は 0.1 であり,受入れ後の費用は,良品には掛からないが,不良品には 1 個につき 2,000 円掛かる。そこで,検査機を導入して全部品を受入検査することにした。部品 1 個の検査費が 40 円,検査機が不良品を不良品と判定する確率が 0.9 とするとき,この受入検査で,部品 1 個当たりの費用は何円減ると期待できるか。ここで,検査機は良品をすべて良品と判定するものとする。また,検査機で不良と判定されたものは受け入れない(2,000 円は掛からない)。

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問24 抜取検査

合格となるべきロットが,抜取検査で誤って不合格となる確率のことを何というか。

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【答え】

抜取検査方式において,不合格品質のロットが合格する確率は,消費者危険(consumers' risk)といわれ,合格品質のロットが不合格となる確率は,生産者危険(producers' risk)といわれる。

合格品質水準
抜取検査で合格にできる不良品の上限の数のことで,100 単位当たりの不良品数(不良率)で表す。AQL (Acceptable Quality Level) ともいう。
消費者危険
抜取検査の結果,本来不合格となるべきロットが誤って合格となってしまう確率のこと。
有意水準
統計学における検定で,結果をそのまま信頼し,素直に結論として採用した場合に,その結論が間違っている確率(危険性の確率)のこと。

問25 契約条件

次の三つの条件を満たす契約はどれか。

  • 役務を提供する側には,仕事を完成して引き渡す責任はない。
  • 作業のために必要な労働に対する指揮命令は役務を提供する側で行う。
  • 労働条件は役務を提供する側で定められる。

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【答え】

準委任契約とは,当事者の一方が法律行為以外の行為をすることを相手方に委託し,相手方がそれを承諾することで効力が生じる契約である。準委任契約では,役務を提供する側に仕事の完成責任はなく,指揮命令や労働条件の決定は,役務を提供する側で行う。

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