エネルギー管理士について

2022年7月15日更新

エネルギー管理士の制度

エネルギー資源の乏しい日本にとって,エネルギーを可能な限り有効に使用することは重要な課題です。

このため,昭和 54 年に「エネルギーの使用の合理化に関する法律」(通称,「省エネルギー法」)が制定されるなど,種々の省エネルギー施策が推進されています。

エネルギーの使用の合理化等に関する法律 第一条 目的

この法律は,内外におけるエネルギーをめぐる経済的社会的環境に応じた燃料資源の有効な利用の確保に資するため,工場等,輸送,建築物及び機械器具等についてのエネルギーの使用の合理化に関する所要の措置,電気の需要の平準化に関する所要の措置その他エネルギーの使用の合理化等を総合的に進めるために必要な措置等を講ずることとし,もつて国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

以下で紹介するエネルギー管理士制度も省エネルギー法で定められています。

  1. 規定量以上のエネルギーを使用する工場は,第一種エネルギー管理指定工場に指定されます。このうち製造業,鉱業,電気供給業,ガス供給業,熱供給業の 5 業種は,エネルギーの使用量に応じてエネルギー管理士の免状の交付を受けている人のうちから 1 人ないし 4 人のエネルギー管理者を選任しなければなりません。(前述 5 業種以外の業種についてはエネルギー管理員の選任となっています。)
  2. 第一種エネルギー管理指定工場(製造業,鉱業,電気供給業,ガス供給業,熱供給業の5業種)の事業者は「エネルギー管理士免状」の交付を受けているもののうちから,当該工場のエネルギー消費量に応じ一定人数(1 ~ 4 名)の「エネルギー管理者」を選任しなければなりません。

エネルギー管理士の職務

エネルギー管理者は,エネルギーの使用の合理化に関して,エネルギーを消費する設備の維持,エネルギーの使用の方法の改善及び監視,その他経済産業省令で定めるエネルギー管理の業務を行います(省エネルギー法第 11 条)。

第十一条 第一種特定事業者は,経済産業省令で定めるところにより,その設置している第一種エネルギー管理指定工場等ごとに,政令で定める基準に従つて,エネルギー管理士免状の交付を受けている者のうちから,第一種エネルギー管理指定工場等におけるエネルギーの使用の合理化に関し,エネルギーを消費する設備の維持,エネルギーの使用の方法の改善及び監視その他経済産業省令で定める業務を管理する者(次項において「エネルギー管理者」という。)を選任しなければならない。ただし,第一種エネルギー管理指定工場等のうち次に掲げるものについては,この限りでない。

  1. 第一種エネルギー管理指定工場等のうち製造業その他の政令で定める業種に属する事業の用に供する工場等であつて,専ら事務所その他これに類する用途に供するもののうち政令で定めるもの
  2. 第一種エネルギー管理指定工場等のうち前号に規定する業種以外の業種に属する事業の用に供する工場等

2 第一種特定事業者は,経済産業省令で定めるところにより,エネルギー管理者の選任又は解任について経済産業大臣に届け出なければならない。

また,エネルギー管理者は,その職務を誠実に行わなければならないとの規定があるほか,事業者はエネルギーの使用の合理化に関しエネルギー管理者の意見を尊重しなければならないこと,従業員は,エネルギー管理者の指示に従わなければならないことが規定されています(省エネルギー法第 45 条)。

第四十五条 第十一条第一項,第二十二条第一項,第三十三条第一項及び第四十一条第一項に規定するエネルギー管理者(次項において単に「エネルギー管理者」という。)並びに第十二条第一項,第十四条第一項,第二十三条第一項,第二十五条第一項,第三十四条第一項,第三十六条第一項,第四十二条第一項及び前条第一項に規定するエネルギー管理員(次項において単に「エネルギー管理員」という。)は,その職務を誠実に行わなければならない。

2 第八条第一項,第十九条第一項及び第三十条第一項に規定するエネルギー管理統括者は,エネルギー管理者又はエネルギー管理員(次項において「エネルギー管理者等」という。)のその職務を行う工場等におけるエネルギーの使用の合理化に関する意見を尊重しなければならない。

3 エネルギー管理者等が選任された工場等の従業員は,これらの者がその職務を行う上で必要であると認めてする指示に従わなければならない。

エネルギー管理士は,省エネ法に基づくエネルギー管理員等となるための資格となるほか,脱炭素に資する省エネについて専門性を取得することに役立つ。

エネルギー管理士資格の取得方法

エネルギー管理士資格の取得方法には,国家試験による取得,認定研修による取得の 2 通りの方法があります。今回,私は国家試験による取得を目指しますので,その流れを以下に示します。

  1. 一般財団法人省エネルギーセンター(ECCJ,経済産業大臣が指定した試験機関)が毎年 8 月に行うエネルギー管理士試験に合格する。試験は誰でも受けられます。試験はマークシート方式です。
  2. 免状申請の際に,エネルギーの使用の合理化に関する実務に 1 年以上従事していることが必要です。この実務経験は受験の前でも後でも構いません。
  3. 経済産業大臣に申請することにより,エネルギー管理士免状が交付されます。

免状交付申請についての Q & A によると,ここでいう実務とはエネルギーを消費する設備及びエネルギーの使用の合理化に関する設備の維持並びにエネルギーの使用の方法の改善及び監視をいい,対象となる設備とその実務内容(運転・操作・管理・監督等)を記載します。

私の場合,変電設備の運転・操作・管理の業務に 3 年間従事した経験があり,その経験を記載しました。

エネルギー管理士免状交付申請書およびエネルギー使用合理化実務従事証明書
図 エネルギー管理士免状交付申請書およびエネルギー使用合理化実務従事証明書

検索パフォーマンス

目指せ!エネルギー管理士 電気分野」の検索パフォーマンスを分析した。分析に用いたデータは,Google Search Console より取得した。

表 調査の概要
調査期間 2020年6月1日から2021年5月31日
調査対象 目指せ!エネルギー管理士 電気分野内の全ページ(165 ページ)
全クリック数 27,842 回
全表示回数 1,314,563 回

クリック数の推移

クリック数(clicks)の推移を下図に示す。青色の棒グラフはクリック数の推移,赤色の折れ線はクリック数の移動平均(7 日間)である。

クリック数が最も多かったのは,2020年8月29日であり,クリック数は 666 回であった。令和2年度 エネルギー管理士試験(第42回試験)は,2020年8月30日に行われており,その影響と推察される。令和3年度 エネルギー管理士試験(第43回試験)は,2021年8月8日に予定されており,その前後でのクリック数増加が期待される。

クリック数の推移
図 クリック数の推移

表示回数の推移

表示回数(impressions)の推移を下図に示す。青色の棒グラフは表示回数の推移,赤色の折れ線は表示回数の移動平均(7 日間)である。

表示回数が最も多かったのは,2020年8月29日であり,表示回数は 14,185 回であった。令和2年度 エネルギー管理士試験(第42回試験)は,2020年8月30日に行われており,その影響と推察される。令和3年度 エネルギー管理士試験(第43回試験)は,2021年8月8日に予定されており,その前後でのクリック数増加が期待される。

表示回数の推移
図 表示回数の推移

掲載順位の推移

掲載順位の推移を下図に示す。青色の折れ線は掲載順位の推移,赤色の折れ線は掲載順位の移動平均(7 日間)である。一時的に掲載順位が 10 位以内となることもあるが,ほとんど 10 位以内に食い込めていない。掲載順位を 10 位以内に定着させることで,クリック数の増加につなげたい。

掲載順位の推移
図 掲載順位の推移

クリック数 ABC 分析

クリック数が上位 15 に入っているページの ABC 分析を示す。青色の棒グラフは各ページのクリック数,赤色の折れ線はクリック数の累積比率である。

クリック数の圧倒的トップは,トップページであり,全クリック数の約 35 % を占めている。それに続くのは,要点ノートのページ群であるが,過去問題のページが 2 つトップ 15 に入っている。

クリック数の ABC 分析
図 クリック数の ABC 分析

表示回数の ABC 分析

表示回数が上位 20 に入っているページの ABC 分析を示す。青色の棒グラフは各ページの表示回数,赤色の折れ線は表示回数の累積比率である。

表示回数のトップは【要点ノート】電気計測であった。表示回数のトップ 15 に過去問題のページが 8 ページもランクインしていた。

表示回数の ABC 分析
図 表示回数の ABC 分析
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